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三菱東京UFJ、独自の仮想通貨試験 実用化なら管理コスト大幅節約
SankeiBiz
2016年04月07日 06時22分

同行は、独自の仮想通貨を、持ち株会社の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)から「MUFGコイン」と名付けた。MUFGコインは、複数の小型コンピューターのネットワーク上で取引記録を管理する「ブロックチェーン」と呼ぶ技術を活用。
ビットコインなどでも使われており、処理の早さや改竄(かいざん)されにくい安全性が特徴だ。従来のように大型コンピューターを介する必要がなくなり、システム投資も抑えられる。
スマートフォンにMUFGコインを取り込む専用アプリ「ウォレット」を試作。1〜2月に5人程度のメンバーで最初の実験を行い、アプリにコインを貯金してメンバー同士でやり取りした。今後もさまざまな実験で実用性を検証する。
小山田頭取は「インフラコストの低下メリットをどう顧客に還元できるか見極めたい」とし、「3ヵ月ごとに成果を検証する」考えを示した。
実用化は数年先の見込みで、関係者によると、現在、4000円程度かかっている国際送金の手数料を大幅に引き下げられる可能性があるという。顧客が自分の預金をスマホの専用アプリでコインに交換し、海外の空港などで外貨で引き出せるようにする案もある。事前に両替する手間が省ける。
MUFGは、3月に米シティグループなど世界の金融大手とブロックチェーンで債券を発行する実験にも成功。実用化されればグローバル企業が全世界で社債を手軽に発行し、資金調達しやすくなる。小山田頭取は「フィンテックは銀行業務そのものを変えていく。2016年度は実践の年」と語った。
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